駅舎巡りも楽しめる台湾の旅
新竹駅台南駅台湾を鉄道で旅行していると、個性的な駅舎が多いことに気づかされます。古代中国の宮殿建築をイメージしているという台北駅を筆頭に、思わず途中下車したくなる駅舎建築がいくつもあります。
大型ターミナルには、日本統治時代に建てられた駅舎が現役で活躍しているということが少なくありません。中でもドイツ風バロック建築と評される新竹駅と赤煉瓦の壁面が美しい台中駅は、名建築として高い評価を受けています。新竹や台中を訪れたら、まずはこういった駅舎をバックに記念撮影はいかがですか?
また、コロニアル風建築の台南駅なども、独特な建築美が堪能できる駅舎です。ここは戦前、駅舎内にホテルを擁していたことで知られていました。似たようなスタイルの駅舎としては嘉義駅があります。こちらは高い天井がとても印象的な造りとなっています。規模は格段小さくなりますが、彰化県の二水駅や苗栗県の銅鑼駅、造橋駅なども白亜の美しい駅舎です。
-
新竹駅
-
高雄駅
木造駅舎と保存駅舎も充実
また、現役で現存する日本式木造駅舎もいくつかあります。台南市の後壁駅や保安駅、新北市の菁桐駅、山佳駅、南投県の集集駅のように、昔ながらの雰囲気を保った駅は、行楽客に人気を集めています。阿里山鉄道の北門駅や竹崎駅なども現役です。
また、すでに現役ではないものの、歴史建築として保存されているケースも少なくありません。その筆頭に挙げられるのは、なんと言っても高雄駅でしょう。昭和期にだけ見られた帝冠様式の駅舎は、小振りながらもその存在感は大きいです。新駅舎の建造工事のため、建物を解体せずに並行移動させたことで話題になりました。現在は高雄願景館という公共スペースになっています。そのほか、苗栗県の勝興駅もすでに廃止されていますが、木造駅舎が行楽スポットとして整備されています。
-
後壁駅
-
菁桐駅
MRTの駅舎にも注目
最後に、MRT(新交通システム)の駅舎についても触れておきましょう。こちらも興味深い駅舎が多々見られます。台北MRTの剣潭駅や淡水駅のように、レトロモダンの雰囲気をまとった駅舎や、巨大なステンドグラスをコンコースに擁した高雄MRTの美麗島駅など、立ち寄ってみたい駅舎が少なくありません。
-
美麗島駅
-
剣潭駅
最終更新日時:2020-08-18